生野菜を適切な管理で長く保存する
2022年01月27日
野菜を長期保存する緑色のポリ袋ってあるじゃないですか。
野菜が長持ちするのはありがたいのですが、洗って再利用するのもあまり衛生的ではないしめんどくさい。といって使い捨てにするにはお高いものなので困りどころです。
野菜を長持ちさせる仕組みを、別の方法で実現できないものだろうか?
野菜が長持ちする条件を考えよう
野菜が長持ちする。つまりは「成長」「老化」を抑えるということがポイントになります。
農研機構さんの「野菜の最適貯蔵条件」のページを参考にご覧ください。
①適切な温度管理
野菜によって適切な保存温度・湿度は違います。
まずはその野菜に応じた温度で保存することが大事になります。
野菜なら野菜室に入れればいいというわけではないんですね。
| チルド室(設定温度0~1℃) | カブ、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、大根、ニラ、レタスなど |
|---|---|
| 冷蔵室(設定温度3~6℃) | しそ、オクラ、トマト、ピーマンなど |
| 野菜室(設定温度7~10℃) | かぼちゃ、きゅうり、生姜、ナスなど |
②適切な湿度管理
かぼちゃやタマネギなど、ジメジメしない環境での保存が適したものを除くと、適度な保湿をすることも大事です。
| 湿度が低めで、乾燥した環境を好む野菜 | かぼちゃ、生姜、たまねぎ、にんにくなど |
|---|---|
| 湿度が高めで、乾燥しない環境を好む野菜 | アスパラガス、葉野菜、ピーマンなど |
③エチレンガスの処理
野菜は収穫後も呼吸していて、「エチレンガス」という植物ホルモンを分泌して自らの熟成を促しています。
このガスに触れることで成長・熟成が起こりやすくなり、最終的には腐敗したり変色したりするのです。
エチレンガス放出量が比較的多いリンゴを、未熟な果物と一緒にしておくと熟成が早く進むというのはそのためです。
また、ブロッコリーやレタスなどの変色するのが早い野菜類の老化については、エチレンガスの影響を受けやすいということも大きな原因のひとつ。
作物によってエチレンガスの「生成量」「感受性(影響を受けやすいかどうか)」のレベルはそれぞれ異なるのですが、
自分自身や他の野菜が吐き出したガスに触れないようにする
という点を抑えることで、老化をできるだけ遅くすることができます。
野菜保存袋の仕組みを解明しよう
では野菜保存袋はどういう仕組みで野菜を長持ちさせているのか。
①の保存温度は袋でコントロールできるものではありませんが、②の湿度管理は高密度ポリエチレン製の袋を密閉することで保湿を実現しています。
そして最大のポイントは③のエチレンガスのコントロールということになります。
野菜保存袋や冷蔵庫に入れる野菜長持ちグッズなどは、素材にゼオライトや活性炭を用いて、消臭と野菜の鮮度保持を謳っている商品が多いです。
ゼオライトや活性炭といえば、消臭用のグッズにも多く使われる素材になりますが、これが野菜の保存にどう関係するかというと、「消臭」と「エチレンガスの吸着」が同じシステムで起こる現象だからです。
ゼオライトや活性炭といった多孔質の素材で、微小な穴に匂いやガスの成分を吸着するという仕組みです。
同じ効果を百均グッズで実現しよう
保存用の袋はガス遮断効果の高い高密度ポリエチレンの袋を使用します。
野菜の販売時に使われている透明度の高いフィルムはガス遮断の効果はあまりないものが多いので、保存時に入れ替えます。
このときに袋の中に、「活性炭入りシート」を一緒に入れます。
野菜の保存袋の場合は、こういった素材が袋自体に練りこまれているのですが、それを別でドカンと封入してしまおう、というわけです。
これは冷蔵庫の臭い取り用に百均で販売されている、脱臭シートを10×5cm程度にカットしたもの。
不織布に細かい活性炭が入ったシートなので、多少は湿度の調整にもなります。
このシートがエチレンガスと余分な湿度を吸い込んでくれます。(汚れますので、使い捨てにします)
- 食品に直接触れる使い方をするので、冷蔵庫や食器棚で使用できると表示されているものを使用してください。


シソやネギのような乾燥しやすい野菜の場合は、水分を吸わないポリエチレン素材のものを使います。


野菜と活性炭シートを入れたポリ袋は、しっかり閉じて、適切な温度で保存します。
そうすると、そのまま保存するのに比べるて野菜が元気に保存できる期間が延びる!というわけです。
普通のポリ袋を使うので、使い終わった袋を洗ってまた使い回すようなことをしなくてすみます。
野菜を使いおわって役目を終えたら、野菜クズや生ゴミを入れて捨てるので、無駄にはなりません。
一年間試してみましたが、使い切れなかった野菜をダメにしまうようなことがぐっと減りました。
気温の高い時期だと効果がわかりやすいので、ぜひ試してみてください。
野菜の最適貯蔵条件一覧表
- 最新データは更新・変更されている場合がありますので、データがソートできて見やすい農研機構さんのサイトをご参照ください。
| 品目名(五十音順) | 貯蔵最適 温度(℃) | 貯蔵最適湿度 (%) | 貯蔵限界(目安) | エチレン生成量 | エチレン感受性 |
|---|---|---|---|---|---|
| アスパラガス | 2.5 | 95~100 | 2~3週 | 極少 | 中 |
| イチゴ | 0 | 90~95 | 7~10日 | 少 | 低 |
| エダマメ | 1 | 20日 | |||
| オオバ(青シソ) | 8 | 100 | 2週 | 中 | |
| オクラ | 7~10 | 90~95 | 7~10日 | 少 | 中 |
| カブ | 0 | 98~100 | 4月 | 極少 | 低 |
| カボチャ | 12~15 | 50~70 | 2~3月 | 少 | 中 |
| カリフラワー | 0 | 95~98 | 3~4週 | 極少 | 高 |
| キャベツ(早生) | 0 | 98~100 | 3~6週 | 極少 | 高 |
| キャベツ(秋冬) | 0 | 98~100 | 5~6月 | 極少 | 高 |
| キュウリ | 10~12 | 85~90 | 10~14日 | 少 | 高 |
| ゴボウ | 0~2 | 3~4月 | |||
| サツマイモ | 13~15 | 85~95 | 4~7月 | 極少 | 低 |
| サトイモ | 7~10 | 85~90 | 4月 | ||
| サヤインゲン | 4~7 | 95 | 7~10日 | 少 | 中 |
| サヤエンドウ | 0 | 90~98 | 1~2週 | 極少 | 中 |
| シュンギク | 0 | 95~100 | 14日 | 少 | 高 |
| ショウガ | 13 | 65 | 6月 | 少 | 低 |
| スイカ | 10~15 | 90 | 2~3週 | 極少 | 高 |
| スイートコーン | 0 | 95~98 | 5~8日 | 極少 | 低 |
| セルリー | 0 | 98~100 | 1~2月 | 極少 | 中 |
| ソラマメ | 0 | 90~95 | 1~2週 | ||
| ダイコン | 0~1 | 95~100 | 4月 | 極少 | 低 |
| タケノコ | 0 | 30日 | |||
| タマネギ | 0 | 65~70 | 1~8月 | 極少 | 低 |
| トマト(完熟) | 8~10 | 85~90 | 1~3週 | 多 | 低 |
| トマト(緑熟) | 10~13 | 90~95 | 2~5週 | 極少 | 高 |
| ナス | 10~12 | 90~95 | 1~2週 | 少 | 中 |
| ニラ | 0 | 95~100 | 1週 | 少 | 中 |
| ニンジン | 0 | 98~100 | 3~6月 | 極少 | 高 |
| ニンニク | -1~0 | 65~70 | 6~7月 | 極少 | 低 |
| ネギ | 0~2 | 95~100 | 10日 | 少 | 高 |
| ハクサイ | 0 | 95~100 | 2~3月 | 極少 | 中~高 |
| バレイショ(未熟) | 10~15 | 90~95 | 10~14日 | 極少 | 中 |
| バレイショ(完熟) | 4~8 | 95~98 | 5~10月 | 極少 | 中 |
| パセリ | 0 | 95~100 | 1~2月 | 極少 | 低 |
| ピーマン | 0 | 7~10 | 2~3週 | 少 | 高 |
| ブロッコリー | 0 | 95~100 | 10~14日 | 極少 | 高 |
| ホウレンソウ | 0 | 95~100 | 10~14日 | 極少 | 高 |
| メロン(ネットメロン) | 2~5 | 95 | 2~3週 | 多 | 中 |
| メロン(その他) | 7~10 | 85~95 | 3~4週 | 中 | 高 |
| ヤマイモ(ナガイモ) | 2~5 | 70~80 | 2~7月 | 極少 | 低 |
| ヤマイモ(ダイジョ) | 15~16 | 6月 | |||
| レタス | 0 | 98~100 | 2~3週 | 極少 | 高 |
| レンコン | 0 | 98~100 | 1.5月 |
